夜間飛行

丸をください

近況報告2023.10.18

最近カメムシがいるから気をつけろと言われ、干しあがった洗濯物を一つ一つハンガーでしばき倒し、カメムシが付着していないか点検しながら取り込んでいます。数年前、お布団がなんか臭いなと思って掛け布団をめくったらカメムシと目があったのがトラウマでございまして、カメムシの付着・家屋への侵入は断乎阻止せねばと頑張っているこの頃でございます。

でもこうやって洗濯物の取り込みに時間がかかったことで、Gの侵入を許してしまったようです。さきほどただならぬ気配を感じて辺りを見回したところ、G的な虫が天井にへばりついておりました。叫び声を聞いて駆け付けたわが勇猛果敢なる母親によって無事始末されましたが、人間の住処に這入ってきて堂々としているなんて、いい度胸をしているにもほどがあります。そして虫一匹にも太刀打ちできないわが身の情けなさよ(天井にいるやつは落ちるのか飛ぶのかわからなくて近寄れない)。一人で生きていけるというのはとんだ思い上がりでございました。やはり、人は一人では生きられないものなのかもしれません。

 

「大吉を引くと3か月以内に恋人ができる」というおみくじで見事大吉を引き当ててはや3か月、残念ながら恋人はできませんでした。それからまた同じおみくじでまたもや大吉を引きました。理想通りの人が現れるようです。おもしろいので彼氏いない芸人をTwitterでやっておりますが、全くもって新たに誰かを好きになる心境になれないので、おみくじが当たらないのも仕方ありません。きっと真面目にマッチング・アプリとか合コンとかに出会いを求めている人にはご利益はあるのでしょう。

先日親戚の結婚式に出席し、新郎から次はお前の式だなと言われ、久しぶりの結婚式に感化された母からお前はどんな相手とどんな式を挙げるんだろうね~と言われ、参っているのです。一応10年後、31歳のわたしは猫足バスタブのあるかわいいマンションに住み、お部屋にはアラジンのブルーフレームというストーブと大同電鍋を置き、趣味はウェッジウッドティーセット集め、ロリィタは卒業して全身Vivienne Westwoodで固めたヴィヴィ子として生きる予定で、配偶者はいない予定です。

ただ、Gの一件でわたしはG一匹すら倒せない、ひとりでは生きられない人間だと気が付いたので、誰かと一緒に暮らすための努力はしようかなという気になっております。こういう性格上、わたしを好きになってくれる人はものすごく貴重なので、まずは自分を好ましく思ってくれている周りの人々を大事にしようと思います。

 

なんでわたしはこんなにGが嫌いなんだろうといろいろ考えていたのですが、幼稚園のお泊り保育がG嫌いの始まりだったと記憶しています。お泊り保育、子どもながらにすごく嫌だったのを克明に覚えています。山奥のさびれ旅館に連れていかれ、味気ない夕餉に閉口した記憶があります。お風呂でPTAのお母さんが写真を撮っていたのも年長さんなりに恥ずかしく、しかも隣にいた子がはしゃぎすぎて顔に水しぶきがかかって目が開けられず、夜はだだっ広い真っ暗な和室で眠るのが怖く、泣きながら先生に抱きしめてもらって夜を明かしました。

そんなお泊り保育でしたが、一番嫌だったのがお手洗いでございました。山奥なので常になんらかの虫がいるのですが、寝る前にお手洗いに行ったらものすごく大きなGが悠然と歩いていたのが本当に怖くて、怖くて、洗面所(とはいっても家庭用の洗面台が数台並んでいる、旅館にしては粗末かつ不自然な洗面所)で子どもたちの歯磨きを見ている先生の所まで行って気が済むまで泣き叫びました。G好きな人なんていないでしょうが、人一倍苦手なのはこういう記憶もあるからなのだと思います。

幼少期の記憶とトラウマは馬鹿にならないので、子どもだからって、なめてかかっちゃだめですよ。