夜間飛行

丸をください

近況報告2023.3.1

暇である。バイトの日以外特に何もやることがない。でもお金もあまりないのでそう遊んでいられない。暇だ。

 

暇なので先々週、一年ぶりくらいにカラオケに行きました。もちろん一人です。長髪パーマピアスのフルコンボ、見るからにダメそうなかっこいいお兄さんが受付をしてくれます。見るからにダメそうでしたが、それなりに部屋数があるロードサイドの店舗を一人で回しているようです。ワンオペなので二階で部屋の掃除をしていても呼ばれたらレジに走らないといけない。平日の昼間のカラオケというのはわたしのような暇してる大学生だけでなく、リモートワークのサラリーマンとかおじいちゃんおばあちゃんでまあまあ賑わっている。ダメそうな見た目なのにちゃんと仕事していて、図らずも感心しました。

 

わたしはダメそうだけどダメじゃない人間が好きです。やることやった上でダメそうな見た目をしている人にギャップ萌えを感じる始末の悪い人間なので、こういうお兄さんがおじいちゃんのお会計を手伝ったり、お部屋のモニターの電源を入れたりと立ち働いているのを見るのが好き。やっぱり人間は一癖あるほうが魅力がある。こういうことをほざいているうちは、安定した幸せなんて一生手に入りません。でも、まだ若いし、自分の口を自分でまつれていれば、別にいいかなと思っています。

 

暇を極めているわたしを見かねて、母親がハンバーグ屋さんに連れて行ってくれました。このお店はランチのハンバーグが1500円くらいで、サラダとデザートの食べ放題が付いてくる、最高のお店なのだ。サラダもたくさん種類があるし、定番デザートのコーヒーゼリーには、クリームを好きなだけかけていい。まさにこの世の楽園なのです。

 

このお店、ちょっと前まで掃除が行き届いてなくて、客の見えるところにGホイホイが置いてあったり、ジェラートの入れ物の裏側でGが死んでたりと耐えられない、許しがたい状態でした。どうしてもこれが嫌で家族でここに行く、となったときは自分だけ留守番したり友達と遊ぶ予定をいれたりしたのだが、久しぶりに来たらクレームが入ったのかずいぶん清潔になったので、楽園度合いが高まった。

 

店内にはモニターが付いていて、ハンバーグが焼かれている様子を観察できる。ここのハンバーグは多分つなぎがほとんど入っていなくて、あらびきのお肉のおいしさをダイレクトに楽しめる。本当においしいのだ。ソースではなくて、塩で食べるのがおいしい。テーブルにお肉を運んでくれる店員さんが塩で食べるのおすすめですーみたいなことを言いながら鉄板の端に塩を盛ってくれる。ここの鉄板はオジサンがデザインされていて、どの店員さんもオジサンの顔の上に塩を載せる。シュールな光景が鉄板に広がる。

 

鉄板のデザインの話をするが、わたしはオジサン模様が割に好きだ。たまに、牛の模様の鉄板で出てくるお店があるが、これが苦手。生き物を殺して生きている、そうしないといられない人間(というかわたし)の愚かさ、業の深さを突き付けてくるからです。お肉を食べることはエシカルではなさそうだ。でも、わたしはお肉を食べることをやめられない。現代の消費者として見なくて済んでる、生き物がお肉になっている、という事実を、牛の模様の鉄板はおいしそうなステーキやハンバーグを載せてわたしに訴えかけてくる。こういうことを考えて出すとせっかくのお料理をおいしく食べられない。なので、顔に塩をすりこまれたオジサンのシュールさを笑うほうが、非常に気が楽なのだ。

 

ハンバーグとクリーム満載のコーヒーゼリーを賞味しておいてどうかと思いますが、暇で気持ちにゆとりがあるのでダイエットを始めました。「あすけん」という食事と体重、運動量を入れるアプリをインストールしました。食べ物のカロリーを可視化したので、食べるのは一瞬のカロリーを消費するのがどれだけ大変なのかわかってしまいました。

 

今までの食生活を振り返ると、そりゃ痩せないわな、といった気持ちになります。おやつにバッカス(一粒約30㎉、10粒入り)をひと箱食べ、お昼はチーズ牛丼(約900㎉)、夜ごはんを普通に食べた後、デザートのロールケーキ(一切れ約200㎉)といった具合。わたしは基礎代謝が約1250㎉でおまけに運動嫌いなので、そんな食生活していたら一生痩せません。ハイカロリーのものを食べるのが恐ろしくなり、バイトの日に食べていた大好きなチーズ牛丼ともお別れです。最近はパスタサラダとかいう虚無のようなものを食べています。

 

先日どうしても抹茶クリームフラペチーノが飲みたく、片道40分歩いて最寄りのスタバに行きました。一応カロリーは気にして低脂肪乳にして、シロップとホイップクリームを増量してもらうカスタムも我慢しました。増量ホイップがデフォルトなので、フラペチーノの上にちんまりと乗せられたホイップクリームの少なさに悲しくなります。低脂肪乳だからなのか心なしか味も薄い。それでも往復80分の歩行でやっと帳消しになるほどカロリーが高いのです。ちょっとむなしいので、それなら遠慮なくシロップも増量で一番甘いホワイトモカにして、ホイップクリームも遠慮なく増量して、上からチョコレートソースでもかけてもらえばよかった。中途半端にカロリー気にするのが一番ダメかも。

 

さらに今日、どうしてもアンジェリーナのモンブランが食べたく、わざわざ買いに行ってしまいました。この物価高のせいなのか確実に値上がりしている。わたしはオリジナルサイズという、本場おフランスの大きさのが好きなのだが、高いので小さいサイズにした。1つ約750円なり。高いねぇ。でもわたしはここのモンブランが大好き、この世の甘い食べ物の中で一番好き。モンブランというかクリームの塊じゃねーかという話だけど、本当に愛してる。こんなもの食べて瘦せる気は本当にあるのだろうか、まぁ母親と半分こしたので許されるであろう。

 

「アンジェリーナのモンブラン大好き♡」とやっているせいで、モンブラン全般が好きだと思われることが往々にしてあるのだけど、普通のモンブランはあまり好きじゃない。なんならケーキ屋さんにおいてあっても絶対に選ばない。土台の部分がモスモスしていて食べるの疲れちゃうから。やはりアンジェリーナの、土台がメレンゲでできているのが好き。

 

誰に何を言われても一向にやせる気にならなかったわたしですが、自分に甘くてスタバもモンブランも我慢できないわたしですが、今回は割と真剣に結果を出したいと思っています。もう下半身太りとはおさらばしたい。とりあえず毎日目標カロリーの消費まで運動して、野菜と鶏のささみをたくさん食べています!今日のお昼ご飯はささみ3本とトマトときゅうりとお豆腐のサラダでした!

 

なぜ、今回痩せようと決意したかと申しますと、ロリィタ服を買ったので、これが似合う人間になりたいと思ったためです。6歳児からの夢だったロリィタをこの前体験スタジオで着てみて、これで満足だろうと思ったけど見通しが甘かった。たっぷりのフリルとリボンとレースにうずもれる幸福に、わたしはもっと浸りたくなってしまったのです。コーディネートの要であるジャンパースカートを買ってしまったので、後戻りできません。財布が痛いです。それでも幸せです。

 

こういうことをしているので、また一歩、もしかしたら一歩どころの騒ぎではないかもしれないが、男ウケから遠ざかってしまった。この前中学の同級生の男子に会ってきたとき、「もっと普通の格好していれば普通にモテそうだし、俺が付き合ってあげてもいい」という旨の失礼極まりない、わたしの生き方全否定のお言葉をいただきました。(彼について記事を書こうと思っていたんだけど、悪口は書いてて疲れるので書きかけのまま放置されている)

 

大体、「普通」に生きているのにさんざん欲しがっている恋人一人も作ることができず、「Tinderで女漁りでもしようかな笑」とかほざいている、Tinderですらひとつもマッチできない人に、そんなこと言われても何も響きません。女をなめるのも大概にしたほうがいい。そういう童貞しぐさ(失礼!でも彼のこういう部分は、世の中の童貞全体の印象を悪くしているとは思う)は、よくないし、Tinderの子にもリアルの友達にもバッチリ見抜かれていると思うぞ。学歴と身長はあるのにね。

 

こういう人にあれこれ言われるたびに、わたしの、「普通」への反骨心は燃焼するのです。大したことしているわけじゃないけど、「普通」に生きることでゲットできる、「普通」?の彼氏とか友達とかいらねぇから!覚えときな!そんな周りを見て、必死に合わせてなんとか偽りの自分を気に入ってくれる友達、恋人を作って安心する人生なら、一生ひとりでいいです。まぁ、こういう思想を、少しでもいいなと思ってくれるひとは、多少はいるでしょうから、この同級生に気に入ってもらえなくても結構。

 

話がそれましたが、デブがロリィタを着ることを「ドスロリ」(ドスコイロリィタ)、「ピザロリ」と言うそうです。別にどんなに太ましい他人がロリ服着ていてもどうでもいいのですが、わたしは他人に「そこにピザロリがいるな」とか思われるのはごめんです。大量のフリルと膨らんだスカートというただでさえ膨張気味の服ですから、体の体積を少しでも減らして着たい。誰になんといわれても全く痩せる気にならず、三日坊主でダイエット終了していたわたしが、曲がりなりにもダイエットを続けているのは、こういう動機があるのです。

 

そしてロリィタを始めるのはお金がかかります。出かける装備を整えるのに何か月かかるかしら。ジャンパースカートだけじゃなく、ブラウス、頭物、パニエ、靴、カバン、靴下がいります。パニエとか見えないところは安く済ませるつもりですが、せっかくですから頭物やブラウスはロリィタブランドのものが欲しい。着たいテイストが「懐古ロリィタ」という、90年代から2000年代初頭の甘ロリなので、ヴィヴィアンウエストウッドのアクセサリーも取り入れたい。さすがにロッキンホース・バレリーナ(木製の厚底の靴、10万円)は無理なので、バッグを狙っている。卒業旅行に向けて毎月貯金しているので、自由に使えるお金なんてあまりないのです。ちまちま揃えていきます。だれか買ってくれないかな。

 

灰になるその瞬間まできれいな布に包まれていたい。それが「若草物語」と評されたタックがたくさん入った生成のワンピースでも綿紅梅でできた葡萄柄の紫色の浴衣でもメリージェニーのチャイナワンピでも紺地に菊模様の着物でもBABY,THE STARS SHINE BRIGHTのトーションレースがたっぷり飾られたジャンパースカートでも、とにかく自分が可愛いと思っている服を着ていたい。この世の中、自分が自分であることだけが不変だから、他人のことを気にしている余裕なんてないのです。